「親父さん!!!!!!」


或は走ってきた。


「すまない。浬音の手当てを頼む」

「はい」




手当て‥?

そんなの…しなくていいのに



「立てますか?浬音」

「うん‥」



僕は或に支えられながら、自分の部屋に向かう。



どうやら或は帰ってきたばかりみたい。


上は黒のTシャツで、下は制服のズボンのままだった。



「‥先に着替えてきなよ」

「浬音の傷の手当てをしたら着替えます」

「後からでいいよ……だいぶ楽になったから」

「手当てが先です」



或は僕の部屋のドアを開けてくれた。


僕と或は部屋に入り、或は僕を床に座らせた。