屋上につき、或とお弁当を食べ始めた。



「…浬音」

「なに?」

「あの人には気をつけた方がいいですよ」

「あの人?」



或は持っていたお弁当を置くと、お茶を飲んだ。



「西澤」

「……晄君のこと?」

「はい」

「なんで?」

「あの人は珀夢の総長です」

「え…」



珀夢は県No.2の族。


確かに同じクラスだとは聞いていたけど…



「それ、ほんと?」

「嘘ついて何のメリットがあるんですか。ホントのことです」

「晄君が‥」

「気をつけて下さいね。いい人みたいですが……深く関わらない方がいいような気がします」



確かに…

或の言う通りかもしれない



僕を見ている或に、僕は頷いた。



全ての人達と‥

距離を取った方が

いいかもしれない…