静まり返る真夜中‥僕はもう1人の僕と暗い倉庫に立っている。
僕らの前には黒髪の少年達が集まっている。
みんな‥もう1人の僕が喋り出すのを待っている。
「只今より‥集会を始める」
みんなはもう1人の僕の声に‥声を上げた。
全国No.1黒猫の集会。
各地に散らばっていた黒猫が全員集まる日。
もう1人の僕は‥全国No.1の黒猫を仕切る総長。
僕は‥副総長。
そして僕らは双子。
「まず、諸事情で悪いが‥俺と浬音(リオン)はある学校に行くことになった」
そう‥僕の名前は浬音。もう1人の僕の名前は玖音。
「いきなりですね‥玖音。それはどこの高校ですか?」
「‥黒駕(クロガ)高校だ」
「え!?男子校じゃん!!!」
「あぁ」
「‥いいの?…浬音、女」
「問題ない」
僕と玖音は父さんの言い付けで高校に行くことになった。
僕らが行くところは黒駕高校という不良しかいない高校。
父さんの話によると、県No.1の黒炎<コクエン>や県No.2の珀夢<ハクム>などがいるらしい。
僕は興味なかったけれど‥玖音が行くから行くことにした。