一人で帰ろうと第一自習室を出ようとする緒方先生のスーツを、必死に引っ張る花恋ちゃん。


「みーか!」

「きゃ!?」


いきなり倉本先生が後ろから抱きついてきて、かん高い声が私の口から漏れた。


「俺と一緒に帰ろうな、美加?」


と、甘えてくる倉本先生。


「別に、一緒に帰らなくても良いじゃないですか」


カラリと私が言うと、倉本先生は「え」と驚きの声を漏らす。