「蘭。起きているか。今日は手伝ってもらいたい仕事がある」


襖を開けてもそこに、男の姿はない。

「昨日も夜遊びをしていたのか……」



゛俺と…契約しろ……゛



「またあの男は…」

「『あの男』とは、俺のことか?」

後ろに現れたのは、美しい顔立ちをした、私の探していた男。


「蘭。今帰ってきたのか。帰ってきてからすぐですまないが、仕事を頼みたい」