何故だか色んな気持ちが溢れて涙がまたでてきた。

「死が怖い……。パラディアンになって死は覚悟してたのに………。今更になって急に不安になってきたんだ………。でも皆には迷惑かけられない……。」

「そうか……。」

私は続けた。

「私の運命は死しかない…。まだ死にたくない……。死にたくないよ…………。」

涙がとまらない。

「…皆と一緒にいたい……。」

グルドは更に強く抱き締めた。

「絶対俺達が守る。ミリアを死なせたりしない。」

「……無理だよ……。」

「死んだとしても俺達が全力で生き返らしてやる。」

「……もう、意味分かんないよ。」

なんだかよく分からないけど今なら笑える。

ミリアは小さく微笑んだ。

「ありがとう…。グルド…。」

心が少し軽くなった気がした。

「ふん、お前らしくもないな!」

抱き締めた手を離し、後ろを向いて去って行った。


グルドに話してよかった。

この命は使命なんかのための命じゃない……。

仲間を守るための命なんだ…。