「…私が知ってる歴史と全然違う。その時お父さんは何してたの?何者ってだれ?」

「父さんはそのとき水の民の人を説得していた。母さんはそんなことをする人じゃないと。でも民の耳には入らなかったよ…。何者かは分からないんだ…。この話はその場にいた他の者から聞いたんだよ。クーダル国の真の歴史を知る者は少ないんだ。」

「そうだったんだ…。お父さんありがとう。」

「隠しててすまなかった。」

お父さんは私の黒い模様に触れながら言った。

「…ううん。いいの…。」

私は1人になりたかった。

私は外に出て、砂浜に座った。水平線に太陽がゆっくりと沈んでいく。

ミリアの心にいろんな気持ちがすれ違った。

私は呪いで死んでしまうのかな…。

黒い模様はもう首の所まで来ている。

もし、呪いが解けたとしてもパラディアンとしての使命を果たさなければならない。使命を果たしたら来るのはやはり死。

私の運命は死にしか続いてないのか…。

今日はこんなに楽しかったのに…。

笑ったのに…。

どうして涙が出るんだろう…。

涙が止まらなかった。



「ミリアは1人じゃないぜ?」

後ろから声がした。