先輩はドアの前に、私が出れないように立った。 「退いてください。」 「やーだ。」 ゆっくり私に近づく先輩。 私は嫌な予感がして、 少しずつ後退りする。 「先輩?」 「先輩か……。 イイね。その呼び方。 ゾクゾクするよ。」 ……トン。 私は壁にぶつかった。 それでも近づいてくる先輩。 「や……、」 「じゃあ、俺と付き合って?」 私は首を横に振る。 「残念だなぁ。強行突破したくなかったんだけど。」