慧斗が私の隣の席に座る。 「佐野さん、川崎さん、おはよう。」 慧斗は、相変わらずの王子スマイルで、私と麻奈に挨拶した。 「おはよう王子。」 麻奈は普通に挨拶を返す。 私は、 「柏原くんおはよう。」 慧斗のスマイルの真似をして、 私も胡散臭く笑ってみせた。 自分の真似をされたのに気づいたのか、 慧斗の口元が一瞬ヒクついた。 けど、すぐにいつものスマイルに戻って、私に言った。