「言ったな?」


慧斗は、嬉しそうにニヤッと笑う。


「慧斗……、」

「ん??」

「仮面は……?」

「もういらねー。」


慧斗は私を抱き締める力を強めた。


「慧斗くん……?」


若林さんは驚いた顔をして慧斗を見つめる。


「若林、うざい。」


慧斗が若林さんを冷たい瞳で見る。

若林さんの肩が上がった。