「貴女こそ、慧斗の何も知らないくせに。」 私は若林さんにそう言った。 そして、真っ直ぐ慧斗の方を向き、 「慧斗、最初で最後。 …好きなの、大好き。」 私は、気持ちを伝えた。 「……坂倉は?」 慧斗がボソッと聞く。 「私は、慧斗じゃなきゃ嫌だ。慧斗が、幸せにして。」 私がそう答えると、 グイッ!! 「きゃ……、」 慧斗の腕の中に、収まった。