屋上は、花火打ち上げのため、生徒立ち入り禁止。

私はグラウンドに向かう。


グラウンドに、人だかりがある。





……あそこだ。


私は人だかりに向かって、足を進めた。


人だかりの中心には、
案の定、慧斗と若林さん。


「ごめんなさい、」


人にぶつかる度に謝りながらも、私は真っ直ぐ中心へと足を進める。


途中、昨日のふたりの女子生徒の声が聞こえた。


「今日、誘うみたいよ~」

「ぇー、まじで?!
で、捨てるんだ?」

「じゃないの?」