どういうこと……?? 思考停止する頭。 私はその場に立ち尽くした。 そのとき、若林さんが私に気づき、一瞬驚いた顔をしたあと、 勝ち誇ったように笑った。 「慧斗くん、あっち行こー♪」 女子様が遠巻きに若林さんを睨んでる。 そんなことは気にならないといった様子で、慧斗の腕をグイグイと引いていた。 慧斗は、王子の仮面をつけたまま、困ったように笑っている。