「んな……ッ!!」


顔が真っ赤に染まっていくのが、自分でもわかる。


「襲われたくなかったら、俺をフッてよ。」

「早く。」

「……んなさぃ。」


私は小さい声で言った。


「聞こえない。」

「ごめんなさい。私には、慧斗しかいないの。
だから、雪ちゃんと結婚はできない……ッ!!」


私は、今度は聞こえるように、そう言った。


「よくできました♪
ほら、後夜祭、誘ってないんじゃないの?
誘ってきたら??」


雪ちゃんは私の背中をポンと押した。