そこには……、


「ちょっと、お話いい?」


冷たい瞳のまま笑う、
若林さんがいた。


「はぃ……。」


私は静かに若林さんの後をついていく。


「……で、話って、」

「私ね、慧斗と付き合うことになったの。」


若林さんは、私の顔を見て、勝ち誇ったように言った。


「……ぇ?」


今、なんて……?


「後夜祭は私と回るの。」


慧斗が、若林さんと?


「だから、今後一切慧斗と関わらないでよね、猫娘!!」


最後に、若林さんは私をひと睨みしたあと、その場を去っていった。