前夜祭……。


できることなら、慧斗と過ごしたい。

でも……。


「ッ。」


思い出して俯いたとき、


「愛実ちゃん……。」


名前を呼ばれ、気配を感じて顔を上げると、


「純弥くん……。」


純弥くんが立っていた。


「ちょっといいかな…?


話があるんだ。」


真剣な眼差しで私を見て、そう言った。


「ぅ…ん?」


私は、首をかしげながらも、純弥くんについていった。