「で?って……、」 「婚約者?? ……もう、親に決められてるんだろ。」 冷たい声が身体を駆け巡る。 「坂倉とも仲良いみたいだし、よかったじゃねーか。」 ……なん、で、 「なんで…、そんなこと言うの?」 冷たい声に、 冷たい瞳に、 声が震えた。 「じゃあ、なんて言ってほしいんだよ。」 「ッ!!」 「お前を離さないって……? 親同士で決められてることなのに、第三者がどうこうできる話じゃない。」