「高校に入って、久し振りに佐野ちゃんを見たときから、気になってて、いつも佐野ちゃんを見てた。」


知らなかった。


「俺、婚約者だからとかじゃなくて、本気で佐野ちゃんのこと好きだから。」


ドクンッ。


雪ちゃんの言葉に、
真っ直ぐ私を見る瞳に、


心臓が大きく跳ねた。


何、この感覚……。


「私は……、」

「ストップ。」


口を開きかけて、雪ちゃんに止められた。


「今は、聞かない。
プロポーズのとき、聞かせて。」


雪ちゃんは、そう言って私に微笑みかけた。