「佐野様、お待ちしておりました。」 女将さんに案内された襖を開けると、 先に着いていたお兄ちゃんとお父さんと……、 「雪ちゃん?!」 「佐野ちゃん、さっき振り♪ってか、雪ちゃん止めろって……。」 雪ちゃんと両親らしき人がいた。 「なんだ、雪、最近会ってたのか??」 「あぁ、委員会が一緒で。」 この空間には、 私の家族と雪ちゃんの家族、ふたつの家族。 ……もしかして。