「本当、いい加減にして!迷惑なの!人の恋路を邪魔しないで!!」


私は勢いに任せて、すべてを吐き出した

すると、栗林が一瞬痛い顔をした


「…あぁ、そうかよ。じゃ、勝手にすれば?…傷付いても知らねぇから。もう、助けねぇから。…じゃあな。春野」


痛い顔をした栗林は、一呼吸すると怒った顔を見せ、苛立ちを含んだ声で言った

そして、静かに私の前から消えて行った


…初めて見たかも
…栗林の怒った顔

なんで、怒るの?
怒りたいのは、私なのに


なのに…
なんで、涙が流れるの?