「離してってば!」


学校を出て、かなりの距離を歩いた所で、ようやく手を振りほどくことが出来た

そして、思いっきり栗林を睨む


「何するのよ!せっかく先輩が誘ってくれたのに。…最近、栗林変だよ」

「俺は、春野を助けたんだ。アイツは危ないんだってば!わかれよ!」


最近の栗林は、そればかり連呼する

アイツは駄目
アイツは危ない
アイツに近づくな

もう、聞きあきたよ
なんで、邪魔するの?


「先輩を悪く言わないで!私の好きな人の悪口言わないで!!」

「春野、アイツは…「邪魔しないで!!!」


栗林が何か言おうとしたのを遮って、私は怒鳴った