「風が気持ちいねぇ!光太郎」
「・・・あーそうだな」
楽しそうな声色の未央とは裏腹に光太郎の声はどこか不機嫌そうに聞こえる
だが光太郎は決して不機嫌などではなかった
むしろ未央から香る甘いシャンプーの匂いは光太郎を不思議な気分へと誘ってた
向かっているのは前のはずなのに光太郎の全意識は背中にいっていた
未央の温かさ、
それに甘い匂い
そしてさっきから光太郎が気が気でないのは背中に当たるなにか
光太郎はそれがなんなのか気づいていた
だがあえて口にしなかった
とゆうよりはできなかったのだ
未央は全然気にしているそぶりなどを見せない
光太郎だけが気にしているのだ
だから不用意にそんなこと言って未央に嫌われでもしたら…
そう考えると怖くて怖くてそんなこと言おうとも思わなかった