個人技では、ボクは絶対の自信を持っている。
あのパパでさえ、ボクに勝てない日だってあった。

でも、こんなにも緊張という重圧を背負っている今日は、
そう上手くはいかないのだろう。


ちなみにクリスさんは2番目だ。


……大丈夫か。


クリスさんの応援もしたいし、
何より彼女の戦う様を見てみたいという思いが強くあったので、
ボクは本を持ちながら闘技場に残った。


他の待機する受験生は、みな別室へ移りモニターで試合を観察する。