頭脳明晰でなければ合格出来ない神祇官を、
目指していた兄さま。


それでも、騎士団の試験には余裕で合格した。
周りの人々は兄さまの快挙にも当然だ、というように、

「さすがストリティア家のぼっちゃまは違うわ」

「そうでなければ、ストリティアの名が泣くってもんよ」

などと、軽々しく噂していた。

そう。
そんな血の家の者としては、ここで落ちるわけにはいかない。
ママがいっぱい作ってくれた朝ごはんを
しっかりと胃にかきこんで、ボクは教科書類をかばんにつめこんだ。