変な高貴。



「はぁ~・・・」

帰って仕事探そう。

我ながら切り替えが早いなぁ。



ため息をついて、屋上をあとにした。




まだ10時前。


校舎に居る人間から見たら、飄々と校門を抜けて行くアタシは目立つらしい。



「愛美っ!!!」


西校舎の二階から、尚人が大声で叫んだ。


「・・・・。」


何だかあまり尚人と話す気分じゃないんだけど。


アタシが黙ったまま見上げて居ると、


「今行くから待ってろ!」

そう言ってアタシを呼び止めた。