アタシは抵抗をやめた。

服をひきちぎる音、男の荒い呼吸。

吐き気がする。


ちょうどその時、呼び鈴が鳴った。


「チッ・・・」


舌打ちをして男が大和を迎え入れる。


乱れた胸元をおさえて、震えながら見上げた大和の顔は、


酷く傷ついた顔をしてた


それでも

戸惑いながらも二人は向き合って、一緒に居られると思ってた。


でも・・・


キスをするのも、触れられるのも、つい体が拒絶してしまう。


その度に大和は悲しい顔をした。

でも無理強いは決してしなかった。


こんな顔をさせてるのはアタシだ。

そう思うと胸が痛んだ。



ある日
大和の家の呼び鈴を鳴らすと、お母さんが出て来た。


部屋に通されたアタシは、何の躊躇いもなくドアを開けた。


軋むベット。
裸の二人。


アタシはそのまま立ち尽くす。


信じられなかった。


でも真実だった。


部屋から逃げる様に女が出ていくと、人が変わった様に、大和がアタシを押し倒した。


何の抵抗もしなかった。


犯されてるのはアタシなのに、大和は泣きそうな顔をしながらアタシを抱いた。


もう、何もかもどうでもよかった。