キーンコーンカーンコーン

キーンコーンカーンコーン


チャイムが告げるのは、授業の終わりと・・・・


始まりの合図。





ガラガラッ


まだたいして席を離れていないクラスメート達を尻目に、まっしぐらに由美の席に向かう。



トントンッ


机の上に置いてあった教科書を揃えて、机の中にしまうと由美がアタシを見上げた。



「白井って由美の男?」


「・・・・・。」


唐突なアタシの質問に、眉間にシワをよせる。



その様子をクラスメート達は不思議そうに眺めていた。



「・・・そうだよ。正確に言うと、そうだった。」


「別れたの?」


「そう。でも好き。」


わけがわかんない。


「何で祐樹をやった?」


「・・・・・・。」


「答えて。」


真っ直ぐに視線がぶつかる。



鋭い目つきで見下ろすアタシと、平然とした態度で見上げる由美。