「ゆっ・・・!!」


バッ!!


由美!!

そう言って駆け寄ろうとしたアタシの腕を、誰かが力強く掴んだ。


「・・・なっ。」


振り返ったアタシを、言い聞かせる様に高貴が囁いた。


「落ち着け。」


「・・・・。」


廊下の真ん中。


アタシ達の様子を見て、不思議そうに通り過ぎてく生徒達。



「屋上行くぞ。」


高貴がグイッとアタシの手を引っ張る。

「・・・・。」


せかる気持ちを抑えて、言われるがまま高貴の後について階段を一番上まで上った。