さすがに年末。



どこもシャッターが閉まっていて、結局たどり着いたのは臨海公園。


目の前には海が広がった、都心の中のオアシスみたいな公園だった。


ベンチに二人並んで座る

肩を寄せ合う恋人達や
犬の散歩をしてる人
目の前の海を眺めて


アタシは落ち着かずに溜息をついた。


「ねぇ?」

「・・・・?」

突然口を開いた那智を振り向く。


「俺、愛美の事好きだよ・・・・?」


「・・・・・・」

那智の綺麗な瞳が揺れる


とっても嬉しいのに・・

何となく・・・
その表情から、アタシは次の言葉を聞きたくなかった。


「でも・・・・」

「・・・・・・」

視線を外した那智に、アタシもたまらずに俯く。