「好き・・・・・」






消え入りそうな声で、

アタシはそう呟き

目を伏せた・・・・・


不思議と

心落ち着いていた



まるでとっくの昔から

気付いていたみたいだ。



「・・・・・・」

那智の瞳が揺れる

その瞳は


アタシだけを


見ててくれるのに・・・




「なのに・・・・・・」



好き・・・・

好きなのに・・・・・





「・・・なのに何?それだけじゃ・・・何がだめなの・・?」


那智が俯き

呟いた。



酷く

苦しそうな声で・・・