「携帯・・・・」
「え?」
アタシが呟いた言葉に、母が微かに顔を上げた。
「携帯壊れたんだ。一緒に・・・買いに来てよ」
「・・・・・」
母は目を丸くした。
当たり前だ。
唐突にこんな筋違いの話し。
「あー・・忙しいならいい。」
バツが悪く俯いたアタシに、母がぐちゃぐちゃな顔で笑った。
「そうね!行きましょう!いくらでも仕事なんか休むわ」
「・・・・・」
それも・・どうかと思う
二人して小さく笑って
また黙々と箸を動かす。
きっとさ?
弱虫で臆病で不器用で
鈍感で素直じゃないのは
あなたに似たんだろうと思う。
でも
そんな自分を憎んで
あなたを怨んで
過去ばかりせめてたら
今を生きてる自分が可哀相な気がするから
もしかしたらさ
もう少し自分を好きになれたら
あなたの事も愛せる気がする・・・・
自分を好きになるのは
=あなたを許し愛する事と同じ。
きっと大事な事
何でかな?
そう思ったから。
だから頑張ろうと思うんだ、アタシ。