「はぁぁ~・・・」

リビングのテラスに出て大きな大きな溜息をついた。


結局。

いつもみたく居られなくて、面接が終わってすぐ、逃げる様に皆の元から帰って来てしまった。



自分で自分の気持ちがわからなくなった時


一体どうしたらいいんだろう。



指に挟んだ煙草を、まだ長いまま灰皿に押し付ける。

全く上の空。


ガチャッ


玄関から微かな音。


珍しく母が早々帰宅した様だ。



振り返ると母が、小さく微笑んだ。


「夕飯、一緒に食べようかと思って・・・」


「・・・・・」