「・・・は?」

竜の言葉に、那智は眉間に皺を寄せる。


「見てて苛つくよ。高貴の事は気にするなって俺言ってるでしょ?祐樹も心配してたぞ」

「・・・・・・」

黙ったまま那智は、チラッとアタシの様子を気にした


「・・・・・・」

アタシはわけもわからず二人を交互に眺めているだけ。


「早くしないと愛美は初心者なんだからさぁ、どっかのよそ者にとられちゃうよ?」

「・・・・・」

初心者?

アタシは何に対して初心者呼ばわりされているんだろうか・・・


スッとソファーから立ち上がった竜が、アタシに笑いかける。

「んじゃ面接20時過ぎだから、その前に迎えに来るねぇ~♪」


「ちょっ・・・」

「竜!!」


那智とアタシの呼び止める声も聞かずに、


バタンッ


玄関のドアは閉ざされる