「アタシ、一人の人間として・・・アンタの事・・・・」

「・・・・・」

そう言いかけたアタシに、白井がそっと両手をのばす。


「しら・・・」

「あんねー、いい様に使ってた仲間が、反乱起こすのは当たり前なの。」

「・・・・」

「やったらやり返される。誠意のなかった俺が悪いの。だからいー。」


膝立ちになったアタシを抱きしめて、初めてアタシの名前を呼んだ。


「愛美ー?ずっと一緒に居てって言ったら居てくれる?」


「・・・・」


「愛してくれって言ったらさー、愛してくれる?」

「・・・・・」

「何も無くなっていーよ。でもお前が居なくなるのがすげー寂しい・・どうしたらいー?」


そう言って、すがる様な目でアタシを見上げる。


「・・・・・」

アタシは、何も言えなくて・・・・


頭の中では、何度も、那智がアタシを呼ぶ声が響いて・・・・


倉木が待ってる・・・・


でも・・・・