「愛美~!俺もう帰りたい」

公園に着いてそうそう、那智が半泣きになりながらアタシの腕にすがりつく。



「好きでついてきたんじゃないの?」

冷ややかな視線を送るとその端整な顔を歪ませた。



「俺が?違うよ!祐樹が・・・もごっ」

背後から祐樹に羽交い絞めにされる。



「はいはいはい。いいから黙ってろ」

祐樹は那智にそう言い聞かせると、私達三人は公園のベンチに並んで腰を下ろした。


「・・・・?」



しばらくすると聞きなれないバイクの音が聞こえてくる。


「ん?」


三人そろって公園の入り口を振り返ると、アメリカンに乗った二人組が歩み寄って来た。



艶のある黒いボディに赤い花のシールが貼られた単車。


直感で凄く嫌な感じがした。