「もしもし?」

「愛美っ!?白井は?家からなの?どーしてんの?心配してたんだよっ」


美咲らしく早口でまくし立てられて、思わず口ごもる。

「み、美咲あのね・・」

「祐樹も最初にやられた所また痛めちゃって、高貴も頭8針縫ったんだから~!雅だって骨折って・・・・」


「・・・そんなに」

酷いんだ・・・

「そうだよっ!愛美は?何かされてない?毎日みんな心配してるよぉっ」

「・・・ん、大丈夫」

何かされてるっちゃーされてるけど、されてない様な・・・

「那智が今動いてくれてるみたいだから!もうすぐだからねっ!」

「・・・・・」

那智?

動いてるって何して・・


「で、どうしたの?今授業抜けて来たしゆっくり話すっ?」

ようやく本題に入れるらしい。

アタシは受話器片手に苦笑いをしながら、美咲にたずねた。


「那智の番号教えてくれる?」