「今から来るってー」

那智がうんざりした顔で、携帯を耳から離した。

「来るって誰が?」

「みんな。」

「・・・・。」

「断る?」

「いや、いいよ・・・」


那智もアタシも何故か顔が引き攣ったまま、そう言葉をかわした。



那智の携帯が鳴った時点で、こんな事になるんじゃないかと思ったら。


案の定。



「お邪魔しまーす」

物珍しそうに、キョロキョロしながらいつものメンツがやって来た。


「ずるいぞ那智!」

何がずるいんだか、
竜が膨れっ面で那智を睨んだ。


「つーか何もねぇ家だな。」

祐樹がドカンとソファに座り足を組む。


まぁ、確かに家具は少ないが・・・・


「お茶のみたい。」

雅が髪を拭きながらボソッと呟く。


「・・・・・・」

何でこの人達は、人ん家に来てて偉そうなのかわからない。


まぁ、それでも憎めないのが不思議。