「着いた。」

「はいよぉー」


竜の返事を聞いて、そっと耳から携帯をおろした。


「・・・・。」

いつ見てもデカイ家だ。

アタシは竜の家を見上げて、ついため息をこぼした。


家の表札の横には{株式会社 竜崎}の表札が一緒に並んでいる。


この辺では有名な成金らしい。



ガチャッ

豪華な飾りが施された玄関の扉が開く。


「遅かったねぇ」

竜が可愛い笑顔を向けて、アタシの手をひく。


三階の一番奥。

それもまたバカに広い竜の部屋がある。



カチャッ


その竜の部屋のドアを開けると・・・・



「・・・・・?!」

一斉に全員の視線がアタシに向けられる。



何か。

心なしか怒ってる気がするんだけど。



「ココに座りなさい。」

立ち尽くしてるアタシに、床に座り込んだ勇ちゃんが
パンパンと自分の横を叩いた。


「はい・・。」

言われるがままそこに腰を下ろす。


同じ様に竜がアタシの隣に座った。


何だ?


これから何が始まるってゆうの?


祐樹を中心にして、円陣を組む様に皆が床に腰を下ろしたまま。


何だか重い空気に包まれていた。