「そういう問題じゃないでしょ!もう!」

相変わらず私が怒っても平気な顔をしてる武。

そういえば上司に怒られてる時も平気な顔してたっけ・・・

図太いというか大物というか・・・・

「さて、せっかくこういう所に来たんだし麻美も見たい物があったら見ていいぞ」

なんで上から目線で言われているのか理解しがたいけどせっかくだしいろいろ見て回る事に。

これといって欲しいものは無いけれど、ゆっくりと見て廻ると欲しい物が出てきてしまうのは女の習性なのだろうか。

心の中で「これはチェックだな」という商品がリストアップされていく。

「何か欲しい物とかあるのか?」

武が何気なく聞いてきた。

「うーん。。そうだなあ・・どうしても欲しいって物は今のところ無いけど・・・」

「そうか。女の子っていつでも何か欲しい物があるってイメージだったけど違うんだな」

「そりゃそうだよー。口では『あれ欲しい〜』とか言ってるけどあれは適当に言ってるだけの場合が多いし」

「適当なのかよ!?男はみんなそれに騙されてるのか・・悲しいなあ」

「騙してるわけじゃないって。失礼しちゃうわね!」

「女心はわからん。考えれば考えるほど頭痛くなる」

「へえー武もそういうので悩んだりするんだ?」

「バーカ。俺だって男だからな。そういう事で悩んだりするってーの」

「はいはい。そういう事にしておきましょうかね」

「なんだよもう。偉そうに。それより欲しい物は無いのかよ?」