なんだか聞いてるとこっちがバカらしくなってわざとらしいぐらいにハァ、と溜め息をついたら

それを見逃すはずのないお姉様方。



「そう言う態度がムカつくんだよ!世の男は全部自分のものだと思っちゃってるわけ?」


思ってないから。




「てめぇ土下座して誤れやっ」


何で私が謝るのよ。

嫌よ手足が汚れるじゃない。








「…別に、私何とも思ってないから。だからあなたに謝る理由はないですよね?」


「はぁ!?マジありえねんだけど!!」


「振られる女が悪いんじゃないですか?こっちは声かけられたから応じただけですよ。寧ろ被害者だと思うんですけど」


そんな男に引っ掛かる女が悪い。

私は声掛けられたらてきとうに相槌うって交わすだけ。


やましいことなんて何一つない。

もちろん誰ともそういう男女の関係になったこともない。


振られた男が腹いせに話を盛ってるだけ。

貢がされたあげく捨てられたとか、あのテクは相当経験を積んでいるとか。


そっちがお茶代勝手に払っただけでしょ。

だから、いつまで経っても男って生き物が嫌いなんだよ。




「なっ…」


「生憎、いちいちそんなしょうもない男の顔なんて覚えてないですよ」



嘲笑気味にそう言ったと同時に





パンッ





頬に鋭い痛みが走った。