放課後、あたしは谷口と並んで帰る。


「一緒の…方向だったんだ」

「知らなかった? 俺はいつも、飯田と仲良く帰ってるところ見てた」

「…」


この道…最近通らないようにしてた。


蓮の一つ一つの言動を思い出させる…。

そして、思い出す度に…




胸が苦しくなる。




「ほんと…あいつにべた惚れなんだな」


そう言う谷口は…少し、寂しそうだった。

谷口…??


「んじゃ、俺ここ」

「ぇ…ここ?」


ここって…蓮の家からめちゃくちゃ近いんだけど。

ってか、三分ぐらいでつくんじゃ…?!