「桃嘉、あのさ」
「な、なにっ…?」
「…なんかお前、昨日から変じゃね?」
「へ、変じゃないよ!」
「…あのさ、奈津子のことなんだけど」
「えっ…」
「朝、一緒に登校することになった」
「な、なんで!!」
あたしは思わず、蓮の制服の袖をグイッと引っ張った。
「ちょっ」
「なんで?! いきなり…っ!!」
「あいつ、一人暮らしで寂しいから少しでも側にいて欲しいって言われたんだ」
なっ…!!
そんなのっ…
「放っとけばいいじゃん」
「あ?」
「放っとけばいいじゃん!! 奈津子ちゃんなんか、放っとけば良いじゃん!!」
こんなこと…言っちゃいけないのに。
止まらない。