─────────────
─────────
─────
いきなり差し出された手。
あたしはそれを恐る恐る握ろうとした時だった。
「あたし蓮くん好き」
「へ…?」
「蓮くんのこと、ずっと好きなの」
彼女の目は、綺麗な青色。
あ…朝見た子だ。
「だから、あたしが蓮くんの彼女になるね」
ニコッと笑顔で言う彼女に、背中がヒヤッとする。
「あたし、狩野 奈津子。ナツコでいいよ」
「ぁ、ぇっと…岸本、桃嘉、です…」
奈津子ちゃんはニコッと笑って、あたしの手を握った。
──────
──────────
──────────────