「あれ? 蓮、まだいたの?」

「…」


話しかけてきたのは、拓海。


「桃嘉チャンと帰らねーの?」

「帰りてーよ」

「…あぁ、なるほど。ふぅん、お前も可愛いとこあんじゃん」

「うっせ」

「お前から誘えば? 桃嘉チャン、喜んでついてくると思うけど」

「…」


誘えるかよ。


絶対空気壊すだけだ。



「蓮、時間ある?」

「…まぁ」


見ての通り暇だ。

拓海はニヤッと笑った。


「隣のクラス、見に行かねー?」

「断る」


俺は即答した。

”隣のクラス”

関連するのは、転入生。