「おはよー」


いつも通りのテンションで教室に入る。

でも…教室はいつもと違った様子。

ざわざわしていて、みんなテンションが異様に高い。



「…怜、なんかあったの?」

「ぁ、桃嘉!」


怜は勢いよくあたしの両肩を掴んだ。

「な、なにっ?!」

「知ってる?! 今日ね、転入生がウチのクラスと隣のクラスに来るんだって!!」

「へぇ!」


だから皆騒いでるのか…。


でも…



「この時期に? 変じゃない?」

「そ! だから皆、なにがあったのかなーって」


あぁ…なるほど。


「女の子?」

「ううん、男ー! 桃の隣だってー」

「えー…」

「もしかしたらイケメンかのよ〜?」