「…ちょっと待ってろ」


そう言って、蓮はどっかに行ってしまった。


…ふられちゃった、のかな…。

心配してくれたのに…。

あたしは溢れそうになる涙を抑えるために、ギュッとベンチに踞った。


すると、地面に一つの影が。

あたしはバッと顔を上げた。

「れっ…」

「おじょーちゃん♪ 迷子〜?」

「…ぇ、ぃぇ…」


誰…っ??

目の前には、蓮じゃなくて知らない男2人。

金髪で、ニヤニヤしてて気持ち悪い。


「一人なら、俺たちと遊ばねー?」

「女の子いたほうが盛り上がるしさ!」

「…ぁ、ぇっと…連れ、いるんで…」

「でも、帰って来ないじゃーん」


ズキッ…。


胸が、何かに刺されたみたいに、痛い。