「岸本ーん、岸本は休みか?」
あいつ…なにやったんだよ。
珍しく、桃嘉が学校を休んだ。
メールでもしとこうと思い、ケータイを開くと着信履歴がはいっていた。
桃嘉のお母さんからじゃん…。
とりあえず、俺は屋上に行き、電話をかけた。
『ぁ、蓮くん?』
「はい、なんすか?」
『あのね…桃嘉の事なんだけど』
「ぇ…」
桃嘉??
『今日、急に学校行きたくないって言い出して…。
なんかあったの?』
「…いや」
『蓮くん、放課後でいいから、ちょっと見てくれる?』
「はい、わかりました。
わざわざありがとうございます」
『桃嘉の事、よろしくね』
俺はケータイを閉じた。
放課後まで待ってられるかよ。
俺は担任に嘘をついて、学校を飛び出した。