クラスは、喜びの歓声でいっぱい。
「決勝進出ー!!」
『イエーイ!!』
「俺等三年抜かしたぜ?!」
「ばぁかっ! 三年生は全員進出だっつの!」
「あたしたちは、三年生の中に含んでるだけ〜!」
「ぁ、桃嘉おっつ〜」
「はい、これ! 担任から差し入れ!」
「わぁっ! ありがと〜!」
「怜も!」
「サンキュー!」
ジュースを受け取って、自分の席に戻る。
でも、その途中、堤さんが一人…自分の席に座っているのが、目に入った。
「桃?」
「ぁ、なんでもないっ!」
…もぅ、着替えてたな。
やっぱり…迷惑、だったのかなぁ…。
そんな事を考えながら自分の席に戻ると、蓮が女の子に囲まれていた。
…はぁ。
また、人気が上がっちゃったよ…。
心の中でそう思いながら、缶ジュースを開けた。