しゃーない…もったいないけど。

「桃嘉、桃嘉」

「…ん…」

「起きてくださぁーい」

「…んー…ゃぁ…」

はぁ…。

俺はケータイで、間宮に電話した。

『飯田?? なに? さっき工藤が探してたけど』

「ぁーその事で困ってんだ」

『??』

「体育館のベランダ、来てくんね?」


その後、間宮はすぐに来てくれた。

けど…

俺を見た瞬間、顔を歪ませた。


「なに、見せつけたいわけ?」

「ちげぇよ。こいつ、頼みたいんだけど」

「は? 起こせばいいじゃん」

「起きないから言ってんだよ」

「あぁ、そっか。桃嘉、起きるの苦手だって言ってた」

「頼んでいい?」

「この借りはでかいからね」

「後で、ジュース奢ってやるよ」

「やった。んじゃ、がんばー」

「おぅ」

俺は、間宮と交代して、

校庭まで全力ダッシュ。