…んっ。
ヤベ…俺、寝てた…??
体を起こすと、俺の肩に寄りかかっている桃嘉。
こいつも…か。
ん??
自分の手の上に、桃嘉の手が置かれている。
「…バァカ」
こういうの、
起きてる時にやって欲しい。
寝息をたてている桃嘉に、手を伸ばそうとした瞬間、
ケータイが震えた。
電話かよ。
「はい、もしもし?」
『ごらぁ!! れーん!!!』
拓海…??
「なに?」
『なにじゃねぇよ!!
あと五分で試合始まるんだよ!!!』
試合…?
やべっ!!
「わりっ。今すぐ行く」
そっか、俺サッカーもあったんだ。
ってことは…
今、午前の最後か。
…行きてぇけど…
コイツどうすんだよ…。